インドの気温・旅行のベストシーズンは??エリア別にご紹介
インド旅行をしようと考えたときに、気温や気候を確認しながら旅行時期を選ぶことをおすすめします。猛暑のイメージがあるインドですが、冬場は寒くなりますし、大雨が降る季節もありますので、インドに到着してからショックを受けないようこの記事でインドの気温や気候の情報をチェックしてください。
インドには『雨季』『乾季』『暑季』があり、一般的には乾季にあたる冬から春にかけての11月ごろから3月ごろがベストシーズンとされています。また、3月は、北インドでホーリーというお祭りが開催されるため、町中がカラフルに彩られ観光客も多くお祭りに参加します。
しかし、インドは世界7位の大きさを誇る国。ヒマラヤ山脈側、インド洋側、砂漠地帯や高原地域など、場所によって気候は様々です。そのため、地域によってベストシーズンが異なります。そこで今回は、インドの主要都市別のベストシーズンと、インドで開催される季節のイベント情報をご紹介します。
北インド平野部:デリー・アグラ・バラナシの気温と気候
人気の観光スポットが集まる北インド平野部は季節によって温度差が激しい地域ですので、旅行を計画する際は季節をよく吟味してください。一般的に観光に適している時期は10月~3月の乾季です。日本の秋と似たような季節で、朝夕は冷え、10℃を下回ることもありますが、日中は20℃台と暖かいです。ただし、12月~1月にかけては霧が出ることも多く、交通に支障が出る場合もあります。
7~9月の雨季では、降水量が集中的に上がり雨の日が多くなりますが、一日中降るのではなく、一時的に大量に降る振り方が多いため観光は可能です。4月から6月は暑季にあたり、40℃を超える酷暑となるため日中観光で出歩くには不向きな季節となります。
デリーの年間平均気温、降水量推移
アグラの年間平均気温、降水量推移
バラナシの年間平均気温、降水量推移
スポンサードサーチ
砂漠地帯:ジャイプール・ジョードプル の気温と気候
ピンクシティと呼ばれるジャイプールや、ブルーシティと呼ばれるジョードプルはタール砂漠に点在しているオアシス都市です。ベストシーズンは上記の北インド3都市と同様で、乾季にあたる10月~3月となります。日中の気温は30℃前後まで上がりますが、朝夕は10℃を下回ることもあるため、服装で調整ができるようにしておきましょう。
砂漠地帯の暑気は4~6月で、最高気温が40℃近くまで上ることがあり、出歩くには危険が伴います。7~9月の雨季は平均最高気温が暑季よりはやや下がりますが、湿度が70%~80%のため不快指数が高くなります。
ジャイプールの年間平均気温、降水量推移
ショードプルの年間平均気温、降水量推移
ヒマラヤ山脈のふもとの町:リシケシュの気温と気候
ヒマラヤ山脈から流れるガンジス川上流の町・リシケシュは、ヒンズー教徒の聖地となっています。ヨガ道場・アシュラムが多くあるため、外国人観光客も修行のために長期滞在する方が多くいます。
5月~6月には最高気温が40℃近くまで上がることもあります。6月~9月は降水量が増え雨季に入ります。それ以外の10月~4月は、雨季が明け比較的過ごしやすい時期となります。山のふもとに位置しており、12月~2月の最低平均気温は10℃を下回り朝晩は冷え込むため、暖かい上着が必要となります。
リシケシュの年間平均気温、降水量推移
スポンサードサーチ
東インド:コルカタの気温と気候
イギリス東インド会社の拠点となったコルカタは、イギリスの文化を色濃く残した町です。フーグリー河が流れ、インド東部のベンガル湾にほど近い町のため、他の地域に比べると、湿度の高い時期が長くなります。
暑季の3月~6月でも平均最高気温は30℃台のため、デリーに比べるとやや気温は抑えれらえていますが、5月ごろから降水量が増え、8月の350mmをピークに10月ごろまで降水量が多く、不快指数が高くなりやすい地域です。
観光に適しているのは、乾季の11月~2月。この時期の最低平均気温は10℃を下回らないため、デリーに比べると冬場でも寒さは厳しくないようです。
コルカタの年間平均気温、降水量推移
西岸部:ゴアの気温と気候
アラビア海に面しているゴア州は、かつてポルトガル植民地であったため、西洋の面影を残した地域です。年間を通して気温が高く、冬場の最低平均気温でも20℃台のため、日本の春~夏のような気候が続きます。
4~10月の雨季は世界的に見ても雨量が多くなり、7月の降水量は約900mmと、デリーの2~3倍の降水量となることもあります。洪水や地滑りが起こることもあり、雨季のゴアは観光には適していません。観光に適しているのは雨季以外の11月~5月ですが、インド国内の他の地域に比べると年間を通じて雨が降る確率は高くなります。また、2~3月はほぼ雨がないため、乾燥対策が必要となります。
ゴアの年間平均気温、降水量推移
スポンサードサーチ
西インド:ムンバイの気温と気候
西インドのムンバイは、映画『スラムドックミリオネア』の舞台になった町であり、洗濯を生業とするカーストが多く住んでいる地域です。アラビア海に面しており、ゴアと同様、雨季と乾季がはっきりしており、年間を通して高温多湿が続く地域となります。
6月~10月の雨季に、1年分の雨が降るといわれるほどの豪雨となり、ニュースでも洪水被害が伝えられるほどで、安全面、衛生面からも観光には不向きです。ムンバイ旅行のベストシーズンは乾季の11月~2月ですが、年間を通して最高平均気温は30℃以上、湿度が60%以上のため蒸し暑い地域となります。
ムンバイの年間平均気温、降水量推移
南インド:チェンナイの気温と気候
チェンナイは最低平均気温は年間を通じて19℃を超え、2月~10月は最高平均気温は30℃以上、4月~7月は40℃を越える日もあります。
10月~12月が本格的な雨季となります。5月ごろから徐々に降水量が増え、11月のピーク時には降水量が330mmほどになります。西海岸ほどの降水量ではありませんが、他の地域に比べ雨が降る日が長く続きます。観光のベストシーズンは1月~3月の乾季で、この時期は最高平均気温は30℃を下回ります。
チェンナイの年間平均気温、降水量推移
スポンサードサーチ
インド旅行に行く際の服装
インドでの服装ですが、基本的に気温が高いため日本の夏と同じような格好で大丈夫です。しかし、聖地や寺院に入るときなどは肌の露出が多いと中に入れないため、長袖長ズボンの準備をした方が良いでしょう。時期によっては日差しが強く、皮膚を守るためにも役立ちますし、乗り物の中や建物の中はエアコンが強すぎることも多いため、一枚羽織れるものものがあると体温調整に重宝します。
現地の人たちはあまり帽子をかぶる習慣はないようですが、その代わりショールを頭や顔にぐるぐる巻きにして紫外線対策、空気汚染対策をしています。現地の人たちを見習って、旅先でショールを購入するのも良いでしょう。インド人と似たような恰好をすることで、周りになじむためスリ対策にもなります。
また、雨季では出先で急に降られることもあります。雨具を携帯するようにしましょう。服装は、ジーンズなどの乾きにくい服ではなく、薄手で、簡単に洗濯・乾燥のしやすい素材の服があると良いでしょう。足元も濡れる前提でビニールのサンダルをもっていくと役に立ちます。ホテル内でもアメニティにスリッパがないことがありますし、トイレとシャワーブースが同じになっていて足元が濡れてしまうことがあるため、サンダルは1つあると便利です。
冬場は日中暖かいけれど、夜になると冷え込むことがほとんどですので、軽量のダウンやフリースなどで防寒対策をしてください。冬場でも日差しが強いため、インドではサングラスがあるとよいでしょう。
インドのお祭り・イベントの開催時期
インドでは様々な宗教が信仰されているため、お祭りやイベントなどもそれぞれの宗教ごとに多数行われてます。そのため、インドを旅行しているとお祭りに出会うことがよくあります。ここでは、インド旅行の時期を検討する際に覚えておきたいインドの主要なお祭りを紹介していきます。
インドのイベントは、ヒンズー暦や月の動きによって日にちが決まるものもあるため、イベントに参加しようと思う方は、その年の詳細な日程を確認するようにしましょう。
また、宗教的な大規模なお祭りの際は街中のセキュリティーも厳しくなっていることもあるため、観光スポットが閉鎖していることもありますので、お祭りの参加とともに観光をしようとしている場合は施設の開館情報を事前にチェックしておきましょう。
ホーリー(3月)
デリーを含む北インドで有名なのが、インド3大祭りの1つである「ホーリー」です。3月に2日にわたり行われるホーリーは、豊作祈願や悪魔払いのために行われるお祭りです。
カーストの垣根を越えて人々が色粉や水をかけあい、人も町もカラフルに染まり、町中が興奮に包まれるお祭りです。ホーリーに参加するツアーなども敢行されており、海外からの観光客も多く訪れていますが、興奮した参加者によるトラブルも頻発するため、参加する際は安全に注意してください。
エレファント・フェスティバル(3月)
ホーリーとほど近い時期に、ジャイプールで行われているのがエレファント・フェスティバルです。ジャイプールでは、アンベール城の象のタクシーが有名ですが、マハラジャたちの乗り物として象が重宝されてきました。3月に行われるエレファント・フェスティバルでは、象が鮮やかにペイントされ、その美しさを競い合います。ぜひ、ホーリーと合わせて参加してみてはいかがでしょうか。
ダシェラー(9月~10月)
ダシェラーは9~10月に10日間かけて行われる大規模なお祭りです。ヒンズーのラーマ王子が悪魔・ラーバンと、10日間の戦いの末に勝利したことを祝うお祭りで、インドの人たちにとってお正月とお盆が同時に来たような盛り上がりを見せます。
このお祭りは、祈りをささげる9日間のナヴラトリと、その集大成として10日目にダシェラーが行われます。ナヴラトリではヒンズー教徒は断食を行い、健康と繁栄を祈ります。北インドでは10日目のダシェラーにラーバンの張りぼてを爆竹で燃やし、クライマックスを迎えます。東インドではドゥルガー・プジャーとして祝われており、ドゥルガー女神が水牛に化けた悪魔と戦う逸話をもとに、女神の像が祭りの最終日に川に流されていきます。
ディワリー(10月~11月)
ダシェラーの3週間ほど後に行われるディワリーもインド全土で行われる盛大なお祭りです。富と幸運の女神ラクシュミーのお祭りであり、人々が富と繁栄を願います。ディワリーはライト・フェスティバルとして観光客にも人気があり、当日を挟む前後5日間開催され、その間、町はキャンドルやライトで照らされ幻想的な姿を見せます。
デリーでは花火や爆竹のショーが行われにぎやかな雰囲気となり、ガンジス川のあるバラナシでは、読経が流れ神聖な雰囲気となります。アムリトサルでは、黄金の寺院がキャンドルでともされ、その光が川面に映りとても美しい光景です。
この時期は、お金を使うことが縁起が良いといわれており、人々は服を新調したり、お店ではセールが行われます。ボーナスの時期でもあり、インドに住んでいる人たちはドライバーやメイドにボーナスを与えたり、お世話になっている相手にギフトを送りあったりします。
まとめ
インド旅行をする際は、行く場所の気温や気候を調べて旅行時期を決めてください。また、現地で行われているお祭りには日本人でも参加ができますので、お祭りの時期に合わせてインド旅行に行く時期を決めるのもおすすめです。
お祭りに参加すればインドの人たちの宗教観を垣間見ることができるかもしれません。お祭りの日程はその年によって異なりますので、ご自身でよく確認してください。インドは時期によっては観光に適さないこともあるため、旅行を計画する際は天候、天災について調べて、安全に旅行ができるように気を付けてください。