ムンバイとボンベイ、どっちが正しいの?インド人に聞いてみた
インドの巨大都市、ムンバイ。インターネットでムンバイの情報を調べていると「ムンバイ(ボンベイ)」という表記を見かけることが多いと思います。ボンベイっていったい何?と思った方もいるのではないでしょうか。そう、ムンバイにはボンベイという別名を持っている都市です。ということでムンバイとボンベイ、どちらが正しい名称なのかと、なぜボンベイという別名を持っているのかを筆者が現地のインド人に聞いてみました。今回の記事では、その内容をまとめて皆様にお届けします。
ムンバイとボンベイ、2つの名前がある理由
元々、ムンバイという名称の方が普及していました。ムンバイは現地の言葉(マラーティー語)で、女神の名前に由来していると言われていました。一方ボンベイという名称は1500年代からはじまったポルトガルによる植民地化をきっかけにはじまった呼び方です。ボンベイはポルトガル語で「良い港」という言葉が由来と言われています。また、従来の「ムンバイ」という発音はポルトガルをはじめとする欧米諸国の人々には呼びづらかったために、呼びやすいボンベイという名前が付けられたという話もあります。この時代以降はインド人の方でもボンベイと呼ぶ方が増えていったそうです。
時は過ぎ、1995年に正式名称がボンベイからムンバイに戻るという公式発表がありました。現代では日本を含む多くの国でムンバイという名称が使われていますが、このような理由からムンバイという別名が存在しているというわけです。
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日本での通称はムンバイ
日本ではムンバイの方が一般的です。画像は、ホテル・航空券予約サイトExpediaの検索カセットですが、「ムンバイ」と表記されています。しかし、よく見るとその右には「BOM」の文字が・・・。これは世界中の都市で設定されている「都市コード」というアルファベット3文字のコードなのですが、ムンバイの都市コードは「BOM」つまりボンベイのままなのです。ちょっと不思議ですね。
また、日本でボンベイと言っても通じないことが多いので旅行の手配や空港での出国手続きの際は、ムンバイと言うように注意をしましょう。
インド人はボンベイと呼ぶ
2019年現在、インド人のほとんどがムンバイをボンベイと呼びます。ボンベイがムンバイと呼ばれるようになったのは1995年。たった25年前の話なので少なくとも30歳以上のインド人の方はボンベイの方が馴染みのある呼び方なのでしょう。また、30歳未満のインド人であってもその親の世代はボンベイという呼び方の方が馴染みのある人が多いそうで、若い世代でもボンベイと呼んでいます。
ちなみに、今回筆者がムンバイとボンベイについての話を聞いたのは、ムンバイに住んでいる30歳の若者でしたが、彼もボンベイと呼んでいました。その地域に住んでいる若者にも新しい都市の名称が浸透していないとは、、おおらかでちょっとテキトーなインドらしい話です。
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現地でムンバイと言っても通じるのか?
インドでムンバイと言ってもちゃんと通じます。1995年、ムンバイへの名称変更は正式な発表だったためインド人のほとんどが知っています。そのため現地でムンバイ行きの航空券やホテル、電車などを予約する際にもムンバイと言って問題ないと思いますが、万が一通じなかったらボンベイと言ってみて下さい。
ただし、航空券のチケットなどに記載される都市コードは「BOM」なのでBOMやボンベイはムンバイのことであるということを頭に入れつつインド旅行をすることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?これからインドに行く方もそうでない方も、この記事を読んでムンバイとボンベイに関するモヤモヤが解決されたら嬉しいです。