アグラ・タージマハルへの行き方&観光の仕方を解説
インドを訪れるなら、一度は行ってみたい観光名所の定番「タージマハル」。白い大理石で造られた建造物の美しさは、訪れた人たちの心をつかみ世界中の旅行者に愛され、世界遺産としても登録されている歴史ある観光スポットです。
首都デリーからタージマハルのある街アグラへのアクセスも良く、予算や時間、旅の目的に合わせて様々な旅のプラン作りが可能です。
今回は、タージマハルに訪れる前に知っておきたい見どころや行き方、おすすめの情報などを盛り込んでご紹介していきます。
タージマハルとは
タージマハルは、ムガル帝国の5代目皇帝シャー・ジャハーンが、愛妃ムムターズ・マハルのために建てた墓廟(ぼびょう)です。※墓廟とは亡くなった方を祀るための建物のことです。
また、タージマハルは22年もの歳月を掛けて建設され、巨額の富をつぎ込んで造り上げた壮大なスケールの墓廟です。イスラム建築の最高傑作と称されるタージマハルは、「真珠の涙」とも呼ばれるほどの美しさで、青空の下に華々しく映えてそびえ立っています。
タージマハルは南北560m、東西303mの敷地にあり、建物から庭園まで左右対称の美しさを追求した設計になっており、当時の一流建築家や工芸家を集めて造られました。訪れた人は皆、その造形美と見事な設計に酔いしれ、歴史ある空間に浸ることができます。
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タージマハル観光の所要時間
タージマハルへはデリーから最短片道2時間で行くことができます。
移動に往復4時間+タージマハル観光にどれくらい時間を掛けるか?さらに他の観光スポットも見学したい場合は?というポイントをおさえれば1日のスケジュールが調整できますね。
タージマハル園内観光の所要時間は、およそ1時間。余裕を持って2時間もあればゆっくり見学できます。それ以上時間を掛けたい場合は、入場後の時間制限が3時間とされているので注意して下さい。
アグラは、世界中の観光者が集まる世界遺産のある観光スポットです。タージマハル以外に、アグラ城、ファテープル・シークリーも見学したい場合は、各名所に1時間+移動時間も想定してプランしてみて下さい。
タージマハルへの行き方
タージマハルへの行き方は、デリー出発→アグラ着、そこからタージマハルへ移動します。タージマハルのある街アグラ(インド北部)は、首都デリーから200㎞の場所にあり、おもな交通手段は、電車・バス・カーチャーター移動となります。
電車+オートリキシャでタージマハルへ行く
アグラ観光を1日でまとめて見学したい人や日帰り予定の方におすすめの移動手段は、電車とオートリキシャです。
特急列車シャタブディ・エクスプレス(SHATABDI EXPRESS)なら、デリー【デリー駅/Delhi】からアグラ【アグラ・カント駅/Agra Cantt】を片道2時間で移動することができます。
乗車料金は片道500ルピーほどで、全席指定エアコン付き、座席種類は2種類→AC 1等/AC 座席車あり、食事もついています。
※比較的、定刻通りに動いている電車ですが、まれに1時間前後の遅れもありますのでご注意ください。
アグラ・カント駅→タージマハルへの移動は、オートリキシャが便利です。約20分ほどで、料金は100ルピー程度です。
アグラ行き電車のチケット購入法と注意点
チケットの購入方法は2つ、駅で購入/旅行会社の手配/オンライン購入となります。
①ニューデリー駅で購入
ニューデリー駅の2Fに外国人専用の鉄道予約オフィスがあり利用できます。
②旅行会社からの手配
現地旅行会社からの場合は、チケット代に加え手数料として、およそ300ルピーくらいかかります。日本の旅行会社からの場合は、ツアーを申し込むことができます。
現地からの手配は、値段交渉などの際、料金を高めにふっかけられる場合もありますから、安心した確実性を求めるならば、日本からチケットをおさえておくと良いでしょう。
③オンラインで購入
インド鉄道公式の予約サイトIRCTCにて予約購入できます。
長距離バスでタージマハルへ行く
デリーからアグラまでバスで移動する方法は、現地の雰囲気インドらしさを満喫できる移動手段です。インドに慣れている人にはおすすめです。
バスの種類はいろいろあります。インドのバス旅は、バスによっても快適さが異なるので、良く考えてから決めましょう。移動時間は約5時間ですが、天候や道路状況によっても時間通りに動かないこともありますので注意して下さい。
サラーイ・カレ・カーン・バススタンド(Sarai Kale Khan Bus Stand)【デリー】から【アグラ】まで約5時間、料金は片道500ルピー前後です。
バスチケットはRedbusやbusindiaなどのチケット予約サイトで購入することが可能です。
カーチャーターでタージマハルへ行く
宿泊しているホテルからタージマハルまで車で直行できるので、手間もかかりませんしプライベートな空間なので、一番快適な移動方法と言えます。カーチャーターでの移動は片道3時間程度で、デリー中心部からタージマハルまでなら往復5,000ルピー前後で利用できます。
宿泊ホテルまでお出迎えの車、ガイドの手配(日本語通訳ガイド付きもあり)、食事付きの観光付きカーチャーターもあります。その場合は往復10,000ルピーで利用が可能です。
カーチャーターは1人旅だと、他の移動手段と比較して割高に感じるかもしれませんが、グループでの移動でしたらお得なのでおすすめです。
カーチャーターサービスは無数にありますが、ShigetaTravelなら日本語にも対応しているので安心です。また、VELTRAならカーチャーターを含め、数多くのプライベートツアーから選ぶことができます。
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タージマハルへの入場方法
タージマハルには3つのゲートがあり、南門は出口専用、入場口は西門と東門からになります。西門はアグラ・カント駅からも近いので便利です。入り口の列は現地人専用と観光客専用の2種類ありますので並ぶ時に確認しましょう。
入り口では、セキュリティチェックを行っています。大きい荷物や食べ物などは、持ち込み禁止なので入り口近くのロッカーに預けてから入場しましょう。また、基本的にはカメラ・携帯・スマートフォン以外の電子機器は持ち込み不可です。※セキュリティチェックで、持ち込める荷物の種類は、職員さんの対応によって多少違ってくるようです。
タージマハルへの入場料金は1,300ルピー(外国人料金)で現金の他、クレジットカードで支払いが可能です。ちなみに、入場料金は年々上がっておりますので現金派の方は余裕を持って用意しておきましょう。
チケットを購入する際にはシューズカバーとミネラルウォーターを配られますので受け取りましょう。場内では、土足厳禁なので入り口で配られたシューズカバーで足を覆って下さい。
営業時間は日の出~日没までで金曜日は休日となりますのでご注意下さい。日中は大変込み合いますので、朝8時ぐらいまでに訪問することをおすすめします。
タージマハルにいるガイドについて
タージマハルの園内や入り口周辺には、チップ目当てのカメラマンやガイドがいます。「政府公認のガイドだ」と言って証明カードなどを見せてくる人もいますが、真偽は定かではないのでガイドのクオリティを期待はできません。必要なければハッキリ断りましょう。
承知の上で対応できる場合は、料金や拘束時間などを曖昧にされないように十分に気を付けて下さい。ガイド終了後に、タージマハルの出口周辺のお土産店に誘導されることがありますが、相場より高い値段で価格交渉をしてきますので、こちらも必要なければハッキリ断りましょう。
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タージマハルの見どころ
タージマハルは冒頭で説明した通り、非常に広い場所です。ここでは、タージマハルに行ったら必ずチェックをしておきたい見どころをご紹介します。
①メインゲート
メインゲートとなる大楼門は、高さ30m幅46mの存在感ある赤砂岩の門。赤い色の門が白い大理石で造られたタージマハルをいっそう引き立てています。
砂岩と大理石で造られた幾何学模様の柱は、美しくさが際立ち、繊細で豪華な雰囲気を感じさせてくれます。門のアーチ型部分には、白黒の大理石でコーランが刻まれていています。
このゲートをくぐる時には、これから目の前に広がるタージマハルの美しい景色を想像するだけで、ワクワク感が湧いてきます。メインゲート周辺は、撮影スポットでもあるので、人混みの中でのスリ等には気を付けましょう。
②墓廟(ぼびょう)
庭園の中央に、墓廟が建てられています。特徴的なドーム型の屋根は、贅沢に使った白い大理石で造られており、四方にはミナレットと呼ばれるイスラム教施設に設けられる塔が建っています。
建物の内部には、ムムターズ・マハルの墓石、隣にはシャー・ジャハーンの墓石が置かれています。当時、皇帝が亡くなった時、この白い大理石の建造物に対して黒い建造物の墓を造ろうという計画もあったそうです。もし実現していたら、白黒の対称的美しさのタージマハルが存在していたというわけです。
墓廟の壁には、象嵌細工と呼ばれる繊細な幾何学模様が見られます。イスラム教のコーランを模様化したデザインや、水晶やダイヤなどの宝石を散りばめた模様が、芸術的な美しさと気品を漂わせています。
墓廟の中は、大変混み合っていることが多いので、スリ等には気を付けて下さい。また屋内は写真撮影禁止なので注意してください。
③チャールバーグ(四分庭園)
チャールバーグのチャールは数字の4、バーグは庭という意味になります。イスラム教の天上界をイメージしたチャールバーグは、大楼門と霊廟の間に広がる4つの水路と池があります。
庭園から霊廟に向かって眺める景色は、近づいて行くにしたがって建物や庭のデザインが、絶妙なバランスで微妙に変化し、見事な造形美を堪能することができます。
手入れの行き届いた緑色の芝生や、季節の花々が美しく、白いタージマハルに映えています。
幻想的な夜のタージマハルもおすすめ
幻想的な夜に見るタージマハルも見どころの一つです。満月の夜の前後2日間、合わせて5日間、20時30分~翌0:30の間に、月の光に照らされたタージマハルを見学することができます。
料金は750ルピー(外国人料金)、3歳以上15歳以下なら、500ルピーで入場できます。入場制限があり1日400人限定で事前予約制なので、気になる方はタージマハルの公式サイトから申し込みをしておきましょう。
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タージマハルの写真撮影のコツ
タージマハルでは一生の思い出になる写真や、友達や家族に自慢できるような写真を撮影することができます。ここでは写真撮影のポイントをご紹介していきます。
おすすめの撮影スポット
タージマハルのおすすめの撮影スポットは、庭園入り口の正面と、庭園の中盤の正面です。※園内マップで赤丸をしている場所です
庭園の中央に水路が流れていますのでそれを背景に撮影をすると、左右対称の墓廟が際立った美しい写真が撮影できます。
日中はこのおすすめスポットに人が集中し、撮影の順番待ちになることもありますが、「次は私が撮影します!」という意思表示をしないと順番が回ってこないので注意をしましょう。
おすすめの撮影ポーズ
タージマハル定番の撮影スタイルと言えば、霊廟のドームのてっぺん、たまねぎ型の上の部分に手をそえたポーズです。せっかくはるばるインドまで来たのだから、恥ずかしがらず撮っておきたいですね。
また、女性でしたらインドの民族衣装サリーを着てタージマハルの前でふわりと生地を広げて撮影すると、真っ白な墓廟とのコントラストで美しい写真に仕上がります。
撮影に最適な季節・時間帯
青い空に白いタージマハルをバックに撮影したいのなら、晴天の日がいいですね。インドの天気をチェックしてみると、一年の中でも10月、11月、2月、3月あたりを狙って旅ができると、晴れた景色にスケール感たっぷりのタージマハルが撮れる確率が高いです。
タージマハルの営業時間は日の出から日没です。日の出前に出かけて朝日の光に照らされたタージマハルを撮影するのもおすすめです。光の具合で、薄いピンク色に輝くタージが見られ場合もあります。
夕暮れ時のタージマハルは、園内をのんびり過ごす人たちが多く、リラックスした雰囲気があります。沈む夕日を眺めながらの撮影は、また一際美しいタージマハルと景色が撮影できるでしょう。
また日没後、薄暗い空の中に映るタージマハルのシルエット撮影も、見ごたえある風景でおすすめです。
撮影する時の注意点として、タージマハル園内の撮影エリアが限定されているので、周辺の係員に尋ねながら撮影しましょう。
まとめ
タージマハルは、歴史や文化、芸術アートとして、また建造物や庭園の美しさなど、多角面から楽しめる観光スポットです。
ぜひ、インドへお越しの際は、世界一美しい墓タージマハルへ訪れて、その迫力ある造形美と歴史ある世界観を堪能してみてはいかがでしょうか。